屋根の勾配3寸の片流れ屋根の平屋です。
三角形の土地に建っており、敷地の角度に合わせて建物をくの字に曲げました。
▼外観
ダークブラウンのガルバリウムの片流れ屋根と塗り壁(ジョリパッド)のコントラストが綺麗な外観です。
片流れの平屋なので、屋根が雨を受ける面積が大きくなります。
つまり、屋根を伝って流れる雨水の量も多くなります。
そして、その雨を集めて地面に導くのが樋。
集めた雨を溢れさせないことと、デザイン性を保つことを両立させるための工夫が盛り込まれています。
南の大きな庇も特徴的です。
木の桁では、大きくなってしまい、庇に厚みが出てしまうため、それを極力薄くする為に、鉄骨を選択しました。
また、支える柱は丸柱にし、存在感を少し和らげました。
柱は基礎が見えないように工夫し、まるで地面から鉄骨が生えているかのようです。
基礎が見えないことにより、すっきりとした仕上がりにしています。
外壁のジョリパットは、職人さんに丁寧に破風鼻隠しまで塗ってもらっています。
手間はかかりますが、仕上がりのできばえが全く違ってくるので、そのようにしてもらっています。
▼LDK
フロアはナラ無垢。
くの字に曲がった建物に合わせて、綺麗に貼られたフロアは、まさに大工さんの妙技です。
その他にも、サッシや建具廻りのクロスの貼り方など、職人さんの技がそこかしこに光っています。
▼洗面
洗面化粧台は既製品ではなく、造作です。
フロアと同じ、ナラの積層材で台を造り、そこに陶器で出来た洗面器を填め込みました。
洗面器と言っても、本来の使い道は洗面器ではない物を、手作り化粧台として使用します。
▼キッチン
キッチン背面のカウンターは特注で、ナラで積層材を作ってます。
フローリングがナラ無垢なので、相性も抜群。
窓の上にも棚を設け、飾りスペースを設けました。
▼トイレ
サッシの上ではなく、サッシを横断する高さに棚を設置しました。
サッシの上では高くて物を取りにくいため、使いやすさに配慮した位置です。
デザイン的なクオリティは細かなこだわりの積み重ねであり、細部にまで妥協しないことで、全体的なクオリティを向上させることができると考えています。
各所にあるこだわりを、ぜひご覧になってみてください。